今回Unityはなぜこのような値上げをしたのかをある記事を追うことによって概要が見えてきました。あくまで仮説となりますがそれについて本記事でお伝えしたいと思います。
前回の記事
前回、Unityの値上げによって個人やゲーム業界にどのような影響があるのかについて紹介しました。
その中で「株式上場したこと」がきっかけなのではないかという話があったのですが
ある記事を調べていて、そこから芋づる式に色々な情報が出てきたので記事にすることにしました。
断片的な話を読み進めていくと流れが見えてきたような
キッカケとなるの情報
料金を変えた理由として「自社の広告サービスに誘導するための意図」があったのではないかという指摘があったようです。
Unityが突然料金を改定したのは「自社の広告プラットフォームにユーザーを誘導するため」ではないかという指摘https://t.co/tMzMN8QPzG
— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) September 15, 2023
MobileGamer.bizによると、はすでに一部のスタジオに対して、 Unity独自の広告プラットフォームである「LevelPlay」に切り替えた場合は料金を80~100%免除することを提案しているとのこと。 Unity
要するに「広告会社を変えるのと引き換えにお金を免除してあげる」という提案をしているということでしょうか。
これが真実なら、前回の記事の例に出したイージーポーザーのようなお金を払えない企業には選択肢はないので移行せざる得ない状況にはなりそうです。
乗り換えろと言っているように感じてしまった…
合併を提案されていた
AppLovinは「IronSourceとの合併を放棄すれば、search Unityを200億ドル(約2兆9000億円)で買収する」と提案し、Unity側から断られています。そういった経緯もあって、search UnityはAppLovinとバチバチに対立しており、MobileGamer.bizは今回のUnity Runtime Feeの目的が「AppLovinに対抗するためにLevelPlayへユーザーを誘導すること」だった可能性を示唆しています。
大人の事情感がすごいですが、どうやら以前からAppLovinというデジタル広告の会社と合併の問題が騒がれていたらしいです。
議決権を手に入れるための合併だった様子
これにより、AppLovinはUnityの発行済み株式の45%、議決権の51%を保有する計画です。
AppLovinが合併してUnityの議決権(会社の方針を決める権利)を手に入れたいという提案をしたということでしょうか
ただ条件としてUnityが買収しようとしていた「ironSource」という広告企業を買収しない前提だったとのこと。
今回の買収提案が特に注目されているのは、Unityが2022年7月に発表したironSourceの買収を中止することが条件となっている点です。
AppLovinからすればironSourceは同じ広告サービスを取り扱う企業のようなので競合の力を手に入れると今後脅威になると判断したのかも…
合併を断った
ただ最終的にはAppLovinとの合併を断ったようです。
ゲームエンジン大手「Unity」が2兆3700億円の買収提案を拒否https://t.co/J9H0JZwWB3
— GIGAZINE(ギガジン) (@gigazine) August 16, 2022
この買収提案に対して、Unityは「AppLovinの提案が、UnityとironSourceとの買収合意と比較して、優れた結果をもたらすことが合理的に期待できないと判断しました」として、AppLovinの買収提案を拒否する意向を発表しました。決定はUnityの取締役会の全会一致で「AppLovinによる買収は、Unityの株主の最善の利益にはならない」と判断されたとのこと。
記事にある通り文章の真意が正しいかまではわかりませんが
Unityは合併の提案を断ったのは真実のようです。
この提案を断り、競合他社を買収したことが発端なのでしょうか…
もしかして「AppLovinから圧力があったのかも」と調べてみました
圧力があったのか
調べると「今回の価格改定の炎上」についてAppLovinのCEOが声明を出していました。
Unityで使われる広告ツール「MAX」を提供しているAppLovin社のCEO、Adam Foroughi氏が声明を出した。
Unity社のCEO、John氏へのメッセージもある👀https://t.co/j2vDppGGU1>私からの提案はこの通りだ:これらの変更を撤回し、Pro および Enterprise…
— すけどん (@stamina_tech) September 16, 2023
声明文はこちら
いくつかの事項は、私たちのプロダクトである MAX との競争が動機となっているように見えることを考えると、私は何と言えばいいかもわかりませんでした。
…略…
Unity の広告をオフにすることは、関係者全員の収益に打撃となるため、誰も望んでいないことは私もスタジオとのコミュニケーションを通して知っています。しかしゲームデベロッパーは攻撃されていると感じており、今は他に選択肢がありません。
ユーザーから「Unityの改変はAppLovinのサービス内容を意識したものに見える」と指摘があったと表記されています。
そしてUnityの広告をオフにしてUnityの価格改定に抗議するスタジオなどもあり、それを支援するべきか問われている。
誰も得をしないけど、そうせざる得ない状況になっていると…
UnityのCEOに向けた文章
こんな文章もありました。ちなみに「ジョン」とはUnityのCEOである「ジョン・リッチティエッロ」さんであると思われます。
ジョン、
以前なら君にメールしていたかもしれないが、君の取った行動はあまりにも我々をターゲットにしすぎているように見えるので、ここで私の立場を整理したいと思う。…略…
君がビジネス収益を改善しなければならないことは知っているけど、コミュニティ全体を犠牲にしてまでそうするべきではない。また私は、君がツールの改善を続けることができるように、会社のビジネスが改善することを望んでいる。
AppLovin側の主張からすればUnityに「私たちを敵視・意識しすぎではないか」ということを言いたいように見えました。
それを「Unityのコミュニティをめちゃくちゃにしてまでするべきか」ということを説いているように見えます。
AppLovin側としては本騒動は不本意であることを主張しているようですね…!
Unity側が仕掛けた形に見える
AppLovinの言い分を信用するならば、Unity側から仕掛けた形になるように感じました。
ただAppLovinとの合併案が満場一致で否定されてしまった以上
その時点で関係がこじれてしまった可能性もあります。
ビジネスの場で私怨を優先しないと思うのですが、「あの時の恨みを忘れない」ぐらいのことが私達が知らぬうちに起きたの可能性も否定できないのかな…
「声明」の中で気になるワード
さきほどの声明の中で気になるワードがありました。
君がビジネス収益を改善しなければならないことは知っているけど
今よりも収益を上げないといけないことは知っていたようです。
私は普段Unityを使わせてもらっていますが、収益や営利性がどこまであるか調べてなかったので調べてみました。
わたくし、ゲーム作りばかりしているもので…恥ずかしい
「収益は厳しい」という情報は散見された
投資をやっている方の意見です。
昨日 #ユニティ 株が急落したのはこのニュースが影響してるのかなぁ
やっぱりユニティも収益が厳しいんだろうな😥#株式投資 #米国株 #unity https://t.co/gLByxvMAtV
— トム@高配当株&不動産で純資産2億を目指すWebエンジニア (@Roby_TOM) September 13, 2023
株式情報を取り扱っているサイトからの情報です。
Unityは過去赤字続きなので今のところ配当金はありません。
黒字化したら配当金の可能性はあるかも。
この情報を信用するなら
とにかく赤字続きではあったようです…
「ironSource」で結果を出さなければならなかった
AppLovinの合併案を断って買収した「ironSource」にも多額のお金がかかっているわけですから当然結果を出さないといけません。
AppLovinは競合他社ということで
そこから利用者を取り合う形になるのは必然ですね…
「広告会社の乗り換え話」に信ぴょう性が高まる
今回の価格改定により負担が大きくなった「大手企業にAppLovinからの乗り換え」を提案していた話ですが、これが本当であれば、筋が通ってしまうように感じてしまいました。
内心は信じたくはないのですが…
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次は時系列に並べて断片的な情報を整理してみたいと思います。
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