労働環境や待遇面
大手と中小といえば労働環境と待遇面が大きく変わってきます。
やはり持っているお金や資産のスケールも違うので
必然的に大手の方が報酬は多くなりますし、開発スケジュールなどもタイトなものが少ないです。
そして中小企業は大手から自社ではあまり手をつけたくない「キツめの仕事」が回ってくることも多いので必然的に労働環境が良くはないです。
ただこれについては良いところと
悪いところの両面があるようにも思います。
大手は「ぬるま湯」になりがち
新卒で大手に入ると勘違いしてしまう方も多いと思うのですが
中小の人の方が業務のスピード感や実行スキルが高い人が多い印象です。
どうしてかと言うと大手から一番キツい仕事を回されてはそれを実現してきた「猛者たち」という側面もあるからです。現場叩き上げの刑事?、もしくは傭兵でいうと激戦区ばかりを戦場にしてきた戦士みたいな感じですね。
あと中小企業は人が足りないことが多いので色々高度なこともチャレンジできます。自分はインターン2ヶ月目に有名タイトルの開発参加が決まって学生時代に会社でツールとか作ってました!
なので大手には限りませんが、やはり同じ人間ですから、「うさぎと亀」の寓話のように就職したときはスキルが高くてもそれにあぐらをかいていると「以前はスキルが低かった人」に追い抜かされることは多々あるように感じます。
「中小」→「大手」で転職する人も多い
私もこれまで学生時代の遅れを取り返してなんとか中小企業に就職して
社会人になってからも勉強を続けて、会社でも色々経験を積むことができました。
そしてそのおかげで2次面接なんかもスルーしていただけた上で大手に入社することができました。
自分みたいな落ちこぼれと有名大学を卒業されている方々が
一緒に働くこと自体、物理法則を無視してる感じはありますが…
こういった私のように
中小企業で結果を出して大手に来てる人は実際かなりの数いらっしゃいます。
そしてこう言うと失礼かもしれません「中小企業から成り上がり」された方々は大手で活躍されたり、スムーズに仕事をこなされていることが多いです。
企業側も中小企業から優秀な人材が欲しいので転職サイトなどを見ても中途採用などのアプローチが昨今多くなっている印象があります。
新卒なら中小企業もアリ
このように新卒時代は実際に実力不足のケースも多いので色々なことにチャレンジができる
中小企業に就職されるのも良いのではないかなと思います。
あと逆に大手は分業制がかなり進んでいるので前回お伝えした「ゲーム業界に入ってから別の職種にジョブチェンジ」のチャンスが少ないのでその点は意識しておきましょう。
中小企業は物理的にずっと企業にいることができない
もちろん全てではありませんが「中小」は出世レースから外れてしまったり、上がすでに詰まっていたりするケースも多く、お給料や待遇面の改善は基本的に望めません。
誰でも子供を持ったり、色々ライフプランによってはお金は必要です。
なのでほとんどの人が辞めていく選択肢を取っていくことが多いです。
冷静になれば経営側の人も自分たちが裕福になりたくて
リスクを取ってここまで企業を大きくしたわけですから
誰が悪いわけではないと考えています。
そして中小企業ではたくさんのスキルや経歴を受け取っているわけですから、自分のスキルに自信が持つことができた上で待遇を改善したいなら自身で行動するしかありません。
それは下記のような
などとなります。
なので中小に勤める場合は転職などを意識して
経歴を積んだ方が安全かと思われます。
余談:プランナーを選ばなかった理由
実は先程紹介した「独立」する選択肢を持てるのは
主に「スキルがわかりやすいエンジニアやデザイナー」だとかなり簡単だと感じています。
プランナーを選ばなかったのは倍率が高いこともありましたが
プランニングはプログラミングなどと比べると「スキルが曖昧な仕事」なのでゲーム業界以外に転職する時に「つぶしが効かない」と思って選ばなかったのもありました。
実際、以前プランナーの方に「潰しが効かないからなぁ」とか「プログラマー良いよね」とか言われたことがあります。
親がそういう「スキルが曖昧な仕事」についていたので仕事がなくなった時に再就職に苦労していたのを間近で見ていたのもあります。普通科でなく工業高校に入学したのもバカだけど何かしら具体的なスキルが欲しかったためです。
長く勤めるなら大手
やはり長期間、まったりお金に困らずゲーム開発に集中したいという方は
大手を狙っていくのが良さそうです。
もちろん、新卒だとかなり難易度が高いので
どこかの企業で経験を積ませてもらうのも全然ありな気がします。
私は両方経験して「なんか違うなぁ」と結局フリーなったので
こればかりは人それぞれですね。
人柄について
ゲーム業界の人は「夢を追って叶えてきた人たち」なので
全体的に一般職の方々よりも優しい、少年のような方が多いです。
未だにお金を取ることに抵抗のあるクリエイターとかがいるのも、そういう良い意味で少年のような気持ちを持った方いるからだと考えています。
ただ大手の方が全体的に雰囲気は穏やかです。
待遇面や労働環境にも満足しているケースも多く、管理職の社員教育制度なども頻繁に行われていて不穏な空気にさせないような空気感はあります。
大きい企業は企業イメージや社会的な責任も大きいので力を入れているのかもしれませんね。目指せホワイト企業って感じです。
中小はスケジュールがタイト
中小企業はどうしても納期がタイトだったり、上司や大手企業からの
見えない圧力みたいなものでプロジェクトの終わりあたりは不穏な空気になる時が稀にあります。
会社間のことなので大きな責任を感じるシチュエーションもあるので「どんな人でもそうなってしまうだろうなぁ」と感じます。そういうところも含め、かなり鍛えられたといえば鍛えられた気がしますw
両方知ってると有利かも
大手の方もいつか管理職になれば「中小企業に指示出し」するタイミングもあります。
その時に中小企業の働き方や辛さなどを知っていると開発側にも「理解のある方」と認識され、また仕事をしたいと思われるような「企業の担当者」になる可能性もあります。
私も中小時代に大手の人が「現場の人」をモノのように扱う人がいましたが二度と仕事したくなぁと今でも感じます。
それにお金や現実を考えず勉強できるのは若い時だけです。
中小企業は新しいことチャレンジする機会が貰えますし、そういった面にもメリットがあるように感じました。
ただ大手から中小企業に転職は簡単なケースが多いですが、逆は難しいケースも多いので新卒で大手に入れるならそっちの方が良いかもしれません。
もちろん「大手に入りたいけど無理そう」という方に「中小に入ってもこんなメリットあるよ、成果次第で大手にもいけるよ」と伝えたかった次第です!
次のページでは「コンシューマ系企業とモバイル系企業」の違いについてお伝えしていきます。
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